気が付けば2024年も半年終わり、本格的な夏がやってきました。
海やプールで水に触れるのも良し、山や森でアウトドアを楽しむのも良し。
ですが暑すぎて外に出たくない人も多いのではないでしょうか?
もしくは空いた隙間の日に何をしようか悩んでいる学生さんも多いのでは?
暇な時こそ本を読もう!
と言うことで今回は、外に出なくても手軽に楽しめる「夏に読みたいホラー小説」として、3作品選ばせて頂きました。
ただし本格的なホラーというよりはライトな感じで、気軽に読めるものをチョイスしたので、ホラー系が苦手な方でも楽しめると思います!
もちろん学生さんだけではなく、社会人の方にも楽しんで頂けると思うので、たまにはPCではなく読書を楽しんでみてはいかがでしょう。
✔ スキマ時間に、新しいジャンルの本を読みたい方
✔ ホラーを読んでみたいけど、怖すぎるのは嫌な方
✔ 学生時代を思いだしたい方
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Missing 神隠しの物語
オススメ ★★★★
初めに紹介するのは甲田学人先生が書いた「Missing 神隠しの物語」
おすすめ度は5段階中の4です。
本書は電撃文庫で2001年から刊行されていたものを、現代風にアレンジしてメディアワークス文庫より発売された現代ホラーファンタジー小説です。
全13巻のうちの初めなのですが、今作は読み切り1巻で内容が完結します。
内容
文芸部に所属する武巳、俊也、亜紀、稜子。そして空目恭一。
学校にも慣れ、平凡な高校の二年目…そこに持ち込まれた一通のニュース。
「空目に彼女」
高校生にして、独特のセンスと他者を寄せ付けない雰囲気を持つ魔王陛下こと空目恭一。
恋愛感情など錯覚で、所有欲の延長に過ぎないと切り捨てる彼が、恋人として文芸部に連れてきたのは古風な少女「あやめ」だった。
興味本位で二人を付けた武巳と稜子だったが、二人が目にしたのは…
——もう…帰れないよ……
闇に溶けぐにゃりと歪み溶けて汚泥となっていく空目だった。
…気付いたら自室で寝ていた2人。
夢かと安堵するも、空目はその日から姿を消してしまう…まるで神隠しのように…
感想
ホラーとミステリーの中間のような本作。
静かにじわりじわりと何かが這い上がってくる忌避感。
理解不能、想像するのを拒絶する『何か』が迫ってくる不安感。
それを感じられる綺麗な文章であり、文字でしか表現できない感覚を得ることが出来る本だと感じました。
元々は電撃文庫なのでライトノベルなのですが、基本的に挿し絵は一切なく、章の切り替えの時に少しだけついているぐらいです。
そのため、ほとんどの情景を自分で想像するのですが、すんなり頭に浮かぶほど緻密な文章です。
平凡な高校生の武巳や綾子が、オカルト系の話に置いてかれている所など、自分に重ねて読むことができました。
私は中学生の時に電撃文庫版を読んだので、久しぶりにメディアワークス文庫版を読んだのですが、
何年経っても色あせないですね。最高です。
この1巻と2巻の「Missing2 呪いの物語」は、折り目が着くほど読んでおります。
…個人的には鈴のストラップはやはりガラケーだからこそだよなぁ。って思ってます。。
総評
綺麗な文章なのですが、デビュー作なのもあり若干粗削りとも言われます。
また2巻以降で掘り下げられるため、空目とあやめ以外は「なんで?」と思わされるような思想もちょこちょこと…
総じてオススメなのですが、若干人を選ぶ文章ではあります。
ですが、読んで後悔はしない作品だと思うので是非読んでみてください。
ホーンテッド・キャンパス
オススメ ★★★★
次に紹介するのは櫛木理宇先生が書いた「ホーンテッド・キャンパス」
おすすめ度は5段階中の4です。
本書は角川ホラー文庫で2012年から刊行されてる現代ホラー小説です。
1冊の中に、複数話が入っているので空き時間にちょこっと読めるのも魅力です。
1作目のみサブタイトルがないので、作品名が「ホーンテッド・キャンパス」ですが、2作品目以降のサブタイトルも素敵です。
内容
主人公である八神森司は幼いころから、霊が見える大学生。
片想いの相手である灘こよみと仲良くなるため同じ雪越大学に入学したが、彼女が入部したのはまさかのオカルト研究会。
霊に関わらないと決めたはずなのに、オカルト研究会には次々と怪奇現象の悩みを持った学生たちが訪れて…
感想
大学時代に戻りたい…
霊に関わるかは置いておいて、主人公たちのキャンパスライフを見るとそう思う人も多いはず。
大学生なので、車での移動や飲み会、サークル活動、研究室などの様子も良く描かれていて、昔を思い出させてくれる作品です。
何より毎回オカルト研に届くお菓子が美味しそう…
ホラー要素はそこまで強くなく、苦手な人でも読めると思います。
ちゃんとした?ホラー回の時の八神森司はカッコイイ!
ただ、どちらかと言うと霊より人間が怖いってなるかも?
主人公が除霊能力を持っていて何とかする!という話ではないので、毎回どういう結末になるのか楽しみな小説です。
『南向き3LDK幽霊付き』は最後がある意味衝撃です。。
総評
寝る前等、ちょっとした時間に読むのが個人的にオススメな本作。
ただ短編で構成されているため、何となく物足りなさを感じるかもしれないです。
是非読んで背中がかゆくなった方は、ホラー小説としてか、恋愛小説としてかを教えてください♪
親指さがし
オススメ ★★★
最後に紹介するのは山田悠介先生が書いた「親指さがし」
おすすめ度は5段階中の3です。
本書は幻冬舎で2003年から刊行されてるホラー小説です。
「リアル鬼ごっこ」で有名になった山田先生の作品で、一気に読み切ることが出来る小説です。
内容
今年で成人を迎える主人公の沢武達4人には、大人には言えない秘密があった。
一緒に大人になると信じていた田所由美の失踪。
失踪の原因としか思えない子供の遊び…「親指さがし」
バラバラ殺人の被害者の親指を探す、そのためのゲーム。
…子供の遊びのはずだった。
感想
山田先生の作品は昔ブームになり、その時に買った一冊です。
全体的にテンポ感は良く、気が付くと中盤まで読み進めてしまいます。
がっつり読みこむというよりは、さっと読むのに適した本書。
起承転結の起承は良い感じなのですが、転に入った段階で残りのページの少なさに若干の不安を覚えます。
結の結び方をどうとらえるかは人それぞれですが、学生向けとしてすごく読みやすいと思います。
20年前なので調べもの=インターネットではなく図書館など、現代の差を感じてしまうかもしれませんが、それもまたホラーテイストに良い味付けになっていると感じます。
総評
3時間かからないぐらいで読める本なので、空いた時間にいかがでしょうか?
冒頭から物語に引き込まれる感じは、とても良いと思うのでぜひ読んでみてほしいです。
まとめ
今回は下記3作品についてご紹介しました。
・Missing 神隠しの物語
・ホーンテッド・キャンパス
・親指さがし
本を読むことは、人生を豊かにすることだと私は考えています。
今回紹介した本で、皆さんの人生が豊かになると嬉しいです!
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